介護度が上がって、かむ力や飲み込む力がなくなってくると、必要になるのが”ムース食”。
でも、自宅でムース食を作るのは本当に大変。
そこで活用したいのが、市販のムース食です。
それでも
「ムース食って、まずいんじゃないの?」
今回は、実際にムース食の有名な3つのメーカーを食べてみました↓
・ワタミの介護食
・メディカルフードサービス
・やわらかダイニング
市販のムース食はどれくらいの味なのか、
実際の食事写真と一緒に見ていきましょう!
ムース食はまずい!? 有名3メーカーのムース食を食べてみた
今回食べてみたのはこちらの3つのムース食↓
左から「ワタミのムース食」「メディカルフードサービス」「やわらかダイニング」です。
どんなメニューが入っているのでしょうか?味はどんな感じ?
実際の写真で見ていきましょう!
①ワタミのムース食
ワタミのムース食は、CMでもおなじみの「ワタミの宅食」が作っている介護食。
やわらかさは2種類↓
・区分1(容易にかめる)
・区分3(舌でつぶせる)
がありますが、
今回見ていくのは「舌でつぶせる」やわらかさのムース食です。
(介護食のやわらかさの区分についてはこちらの記事を参考にされてみてください↓)
>>こんなに違うの!? 区分1〜4の介護食を写真解説
こちらが実際の食事↓
主菜は「さばの味噌煮」
味噌煮のソースがかかっているのがわかりますね。
付け合わせに「いんげん」と「大根」
副菜が「きんぴらごぼう」と「里芋のずんだ和え」
にんじんムースも入っています。
ムース食は料理をムース状にしたものなので、
食べているとやはり、素材の味がしっかりわかりました。
他にもこんな感じ↓
この中でも気に入ったのは「ふくさたまご」
ふんわりしたたまごのムースという感じで
甘くて美味しかったです。
しいたけのムースは「うーん」という感じ。
普通のしいたけは好きなのですが、
ムースのしいたけは、やはり食感がないので、味だけがしいたけ。
不思議な感じでした。
続いて、メディカルフードサービスのムース食を見ていきましょう。
②メディカルフードサービス
メディカルフードサービスは1食に主菜1品と副菜3品が入っていて、合計4品の食事。
実際の食事がこちらです↓
メディカルフードサービスのムース食を食べていて思ったのは、
彩りがきれいということと、いろいろなソースが入っていること。
ムース料理にしてもいろいろなムースが入っていて、
ほうれん草ムースは少しざらっとしていたり
大きさもいろいろで、大きいムース料理も小さめのムースもさまざま。
甘酢あんかけは、とろみが強めのあんかけになっていたり
どれも一手間加えられた料理になっていて、美味しさがワンランク上の印象でした。
これはなかなか美味しいと思いました。
他にはこんな感じ↓
見た目もいろいろなムースが入っていて、
ムース料理でもこれだけ多様に作れるんですね。
メディカルフードサービスのムース食はクオリティ高めだなと思いました。
③やわらかダイニング
やわらかダイニングは3種類のやわらかさがあって↓
・ちょっとやわらかめ
・かなりやわらか
・ムースやわらか
この中でムースやわらかを食べていきました。
実際のムース食がこちら↓
ワタミの介護食やメディカルフードサービスに比べて、ソースが少なめの印象。
素材の味がしっかりわかりますね。
飲み込みやすさは、とろみがかったソースが多めにあった方が良いかもしれません。
チキンステーキは、照り焼きソースがかかっていますね。
黄色のとうもろこしムースが甘くてデザートみたい。
いろいろな味のムース料理が入っていて、楽しいですね。
他にはこんな感じでした↓
ここからは、
いろいろなムース料理を食べてみて、思ったことを簡単にまとめていきますね。
食べ比べてわかった『3つの特徴』
特徴①:『思っていたより美味しかった』
ムース食ってあまり美味しそうではないイメージ。
食べていくと、「これはうまい!」というほどではなかったです。
それでも、
普通に食事として美味しく食べられて
ムース食のイメージはかなり良くなりました。
美味しく調理されていれば、ムースでも美味しいんだなという感想でした。
特徴②:『ムース食といってもいろいろ』
ただ、美味しさはムース食にもよるというのは思いました。
同じ料理でも作る人が違えば美味しさも違うように
ムース食もメーカーによって作り方はさまざまなんだなという印象。
例えば、今回食べた中でもこちらの2つはかなり違う↓
大きく違ったのは、料理にソースがあるかというポイントでした。
これは人それぞれ好みにもよりますし、
どれくらいの飲み込みやすさがご本人に合っているかということにもよりますが
とろみがかったソースがたくさんかかっていると飲み込みやすかったですし
ソースとの組み合わせで味の変化もあって、美味しさもアップすると思いました。
今回食べた3つのムース食メーカー以外にも、
レトルトのムース食を食べたことがありますが、
個人的にはレトルトのムース食よりも、
これらのムース食の方がかなり美味しさにこだわって作られていると感じました。
このように、作る人やどれくらい手が込んでいるかということで
美味しさは大きく変わるということがよくわかりました。
特徴③:『生活の質を上げる食事』
ムース食って、自分で作るのはかなり大変だと思います。
調理して、ミキサーにかけて、とろみ剤をいれて…
ということをいくつもの料理でやっていたら大変ですよね。
今回食べたムース食は1食3〜4品だったので
これだけで色々なムース料理を食べることができたというのが大きなメリットでした。
普通食を食べる僕たちが食事をするとき、
主菜を食べて、副菜を食べて、主食を食べて
というように、色々な料理を交互に口に運んで食事をします。
そういう満足な食事がムース食でもできたのはすごいことだと思いました。
介護の食事を準備するのは本当に大変なことですが
こういった介護用のムース食を活用してなんとか乗り越えていきたいところです。
そのためには、ご本人に合ったムース食を見つけて
生活の質を上げていってくださいね。